ブシュロンのアールデコ・クリップ
- 2019/12/01
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20世紀初め、アールデコデザイン全盛の時代に初めて誕生するのがこのクリップ式ブローチです。もちろん素材やデザインは様々ですが、この作品はまさに当時の典型的なものといえます。
ご覧の通りこの小さな面積に精緻にパヴェセットされた粒揃いのオールドヨーロピアカット・ダイアモンドは25石。デザインのセンター部分はレール留めを用いた6石の長方形のバゲットカット、さらに先端にはこの時代ではまだ珍しかったはずの三角のトライアングルカット、大きめの三角形のキューレットもきちんと確認できます。いずれもとても高品質のダイアモンドで、このクリップブローチのために各々カットされたものと思われます。宝飾職人さん曰く「こんな密にはセットしないよね、今は・・・」だそうです。石の裏側の窓、ミザジュール技法も確かな仕上げでそれぞれの石がより一層輝くよう工夫されています。
台座は本体に打刻されているプラチナとゴールドをそれぞれ著す犬、イーグルヘッドの“むき”からおよそ50%ずつ用いられているのが分かります。クリップ部分はゴールドですが、刻まれている“Boucheron Paris”の花文字、タガネでコツコツと文字を打刻していく和彫り(というそう)とは全く異なる洋彫りという技法のため、この様ななめらかな(?)書体が可能になるそうです。とてもステキですね。女性たちが社会進出を果たした1920年代、彼女たちの主張を込めて自らの胸や襟元を飾ったに違いありません。またギャラリートイダ銀座ではこのスタイルのジュエリーをオメガチェーンなどに合わせペンダントにすることも一考とおすすめしています。
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